うつ病や抑うつ、パニック障害や適応障害など、メンタル不調の時こそ、朝に散歩することがとても有効です。
今回は、散歩することでどのような効果が得られるのか、一緒に考えていきましょう!
- 日本人の平均歩数と目標歩数
- なぜ朝の散歩が良いのか
- 散歩の仕方、時間
日本人の平均歩数と目標歩数
みなさんは、1日に何歩くらい歩いていますか?最近のスマホでは自動的に歩数を計測する機能が備わっている機種も多いので、ぜひ一度確認してみてください。
いかがでしたでしょうか。「あれ、意外と歩いていないな」と感じた方もいるかもしれません。厚生労働省が健康を維持するための目標歩数を掲げています。それは、「1日1万歩」。1万歩と聞くと、途方もない数字に思えますよね。実際に、日本人の平均歩数は、男性が約8,200歩、女性は約7,300歩というデータがあります。
日常生活における歩数の増加 目標値:男性9,200歩、女性8,300歩 基準値:男性8,202歩、女性7,282歩(平成9年度国民栄養調査) |
出典:厚生労働省 身体活動・運動 より https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b2.html
こうしてみると、日本人のほとんどが目標歩数に達していないことがわかります。習慣的に歩くという意識が必要になるのがわかりますね。
なぜ朝の散歩が良いのか
散歩の時間なんて何時でも良いと思っている方も多いと思います。もちろん、夕方の散歩も健康には良いのですが、朝にしか得られない最高のメリットもあります。
朝散歩するメリット
1 朝日を浴びることで、セロトニンが活性化する
2 朝日を浴びることで、体内時計がリセットされる
3 朝の散歩で、自律神経が整う
1 朝日を浴びることで、セロトニンが活性化する
セロトニンは、気分や意欲、覚醒などと関わる脳内物質で、セロトニンが活性化すると、清々しい気分となり、意欲がアップし、集中力の高い仕事や勉強ができます。一方でセロトニンが低下するとメンタルの低下につながり、うつ病や抑うつなどにも関わってきます。
2 朝日を浴びることで、体内時計がリセットされる
うつ病などメンタルが不調になると、昼夜逆転の生活になってしまう患者さんも少なくありません。日中に何もできなかったことへの罪悪感などから、夜更かしして1日を取り戻そうとする心理が働くという研究もあります。
しかし、ヒトは日中に活動するようにできている生き物です。昼夜が逆転してしまっている方は、ぜひ「朝日を浴びる」ことを習慣にしてみてください。
人間には体内時計があるが、毎日数分ずつずれが生じるようです。このズレが入眠時間を遅くしていき、昼夜逆転につながります。
また、内時計をもとに、睡眠、覚醒、体温、ホルモン、代謝、循環、細胞分裂などがコントロールされています。体内時計がズレると、うつ病などのメンタル疾患や、高血圧、糖尿病、がん、睡眠障害など、さまざまな病気の原因となります。
体内時計のリセットには、日光を5分以上浴びると良いとされています。朝日を浴びられる早朝の散歩は、この条件をクリアできおすすめです。
3 朝の散歩で、自律神経が整う
日光を浴びながら散歩をすることで、寝ている間に優位になっていた「副交感神経」から「交感神経」に切り替えることができます。規則正しい時間に行動することで、日中は仕事や勉強のパフォーマンスが向上します。
また、朝日を浴びることで作られたセロトニンを材料に夕方から睡眠物質のメラトニンが作られます。セロトニンが十分に分泌されることで、夜はぐっすりと眠れて睡眠の質が向上します。
散歩の仕方、時間
朝の散歩は、起きてから1時間以内に出発し、15分〜30分程度行うことが推奨されています。起きてから1時間以内に日光に浴びることでセロトニンが分泌され、体内時計がリセットされます。
また、30分程度歩くことで副交感神経から交感神経に切り替わるほか、代謝があがり脂肪燃焼も期待できます。
歩き方は、少し早歩きで歩くと、心拍数も上がり、終わった後の心地いい達成感も味わえます。
いきなり30分も歩かなくても、最初は5分や10分でも大丈夫です!ハードルを上げすぎず、気楽に歩いてみましょう!
早朝の太陽を浴びながら散歩するのは本当に気持ちいいので、ぜひ体感してみてください!
コメント